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茶花図鑑

37件の茶花

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椿つばき

茶花の代表格。冬から春にかけて咲き、茶室に格調を添える。

散り際が潔く、茶道の精神に通じると言われる。利休が最も愛した花のひとつ。
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水仙すいせん

清楚な白い花と甘い香りが特徴。冬の茶室に清涼感をもたらす。

香りが強いため、香合との兼ね合いに配慮が必要。一輪挿しに映える。
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蝋梅ろうばい

蝋細工のような半透明の黄色い花びらが美しい。早春を告げる花。

甘い香りが茶室に漂い、客を迎える。寒中の茶事に特に好まれる。
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山茶花さざんか

椿に似た花を初冬に咲かせる。花びらが一枚ずつ散るのが椿との違い。

花びらが散る様子が風情を生む。茶庭の生け垣としても重宝される。
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寒菊かんぎく

厳寒の中に凛と咲く小菊。霜に負けず咲く姿が侘びの心に通じる。

小ぶりながら存在感があり、筒花入れや竹花入れによく合う。
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うめ

早春の訪れを告げる花。凛とした香りと姿が茶人に古くから愛されてきた。

「松竹梅」の一つとして縁起もよく、新年の茶事に欠かせない花。
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侘助わびすけ

椿の一種で、小ぶりで控えめな花が侘びの精神を体現する。千利休が愛した花。

「侘び」の名を持つ唯一の茶花。花が完全に開かず半開きのまま咲くのが特徴。
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さくら

日本の春を象徴する花。茶室には一輪か小枝を用い、華美にならぬよう心がける。

満開より咲き始めや散り際を好む。潔さと無常観を表す茶道らしい美意識。
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ふじ

垂れ下がる紫の花穂が優雅。遅春から初夏にかけて咲き、茶室に風格を添える。

長く垂れる花穂は大きな花入れに生けるか、蔓を活かした生け方が映える。
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牡丹ぼたん

「花の王」と称される豪華な花。茶室では一輪を大ぶりの花入れに生ける。

格調高い花ゆえ、書院の茶や格式ある茶事に用いられることが多い。
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芍薬しゃくやく

「立てば芍薬」と称される優雅な花。牡丹に似るが草本で茶花にも多用される。

ふっくらとした蕾の状態で生けると、点前中に開く様子を楽しめる。
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都忘れみやこわすれ

小さな紫や白の花が可憐。侘びた風情が茶人に好まれ、古くから茶花として親しまれる。

名前の由来に哀愁があり、掛け軸の禅語との組み合わせを楽しむ花。
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すみれ

野辺に咲く小さな紫の花。その素朴さと清楚さが茶の湯の侘び心に合う。

野の花らしい自然な姿を活かし、竹や信楽の素朴な花入れに似合う。
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木蓮もくれん

枝先に大ぶりな花を咲かせる早春の木花。白木蓮と紫木蓮がある。

大きな花ゆえ一輪挿しが基本。蕾のついた枝ごと生けると野趣がある。
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連翹れんぎょう

葉が出る前に黄色い小花を枝一面に咲かせる。早春の明るさを茶室に運ぶ。

枝ぶりを活かした生け方が美しく、大ぶりの花入れに枝垂れさせると風情がある。
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朝顔あさがお

夏の朝茶事に欠かせない花。利休が朝顔の茶会を催したことで名高い。

朝のうちに開いた花を一輪生ける。午後には萎むはかなさも侘びの心。
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紫陽花あじさい

梅雨の茶室を彩る花。青・紫・白など色の変化が雨の季節の風情を醸す。

水揚げが難しいため、生ける前の処理が重要。大ぶりの花入れによく合う。
🪷
はす

仏教との縁が深い清浄な花。泥の中から清らかに咲く姿が禅の心に通じる。

朝のうちに開き午後に閉じる。葉を花入れ代わりに用いる「葉蓮」も茶花の趣向。
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百合ゆり

凛とした白や橙の花が夏の茶室に映える。香りが強い種は茶花として控える場合も。

鉄砲百合や山百合など野趣のある種が茶花には向く。一輪で十分な存在感を放つ。
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撫子なでしこ

秋の七草の一つ。細い茎に可憐な桃色の花を咲かせ、風にそよぐ姿が美しい。

「大和撫子」の言葉通り日本的な美しさを持つ。夏から秋にかけて茶花に用いる。
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桔梗ききょう

秋の七草の一つだが夏から咲く。五弁の星形の紫花が茶室に清涼感をもたらす。

蕾の段階では風船のように膨らみ、その形も愛でられる。竹の花入れによく合う。
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半夏生はんげしょう

半夏生の頃(夏至から11日目)に咲く。上部の葉が白くなる独特の姿が茶花に珍重される。

白い葉と緑の葉のコントラストが美しく、一種でも絵になる個性的な茶花。
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杜若かきつばた

水辺に咲く紫の花。在原業平の歌「かきつばた」で有名で、茶人にも愛される雅な花。

菖蒲・花菖蒲と混同されやすいが、内花弁が細く直立するのが特徴。
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菖蒲しょうぶ

端午の節句と縁が深い凛々しい花。茶道では5月の茶事に端午の取り合わせで用いる。

節句の茶事では菖蒲を主役に据え、武家の精神と結びつけた取り合わせを楽しむ。
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きく

重陽の節句に欠かせない花。茶道では菊の節句の茶会に必ず登場する格調高い花。

千利休は菊を茶花の主役として重んじた。白菊・黄菊など色の取り合わせも楽しむ。
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はぎ

秋の七草の筆頭。細い枝に小さな紅紫の花を無数に咲かせ、風に揺れる姿が侘び深い。

枝垂れた姿のまま大きな花入れに生けるのが基本。侘び茶の秋を象徴する花。
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秋桜こすもす

細い茎に薄桃色の花を咲かせる。近代以降に茶花として用いられるようになった秋の花。

軽やかで清楚な姿が茶室に秋風を呼ぶ。数本をまとめて生けると風情がある。
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竜胆りんどう

晩秋に深い青紫の花を咲かせる。凛とした姿が秋の侘びの心を表す茶花として珍重される。

花が日差しを受けると開き、曇りや夕暮れには閉じる性質がある。晩秋の茶事に好適。
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女郎花おみなえし

秋の七草の一つ。黄色い小花が集まって咲き、秋風に揺れる姿が古来より愛でられてきた。

古今集にも詠まれる歌の花。掛け軸の和歌との取り合わせに用いると風雅が増す。
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吾亦紅われもこう

深紅の小さな花穂が秋風に揺れる野の花。「我も紅なり」という名が示す控えめな存在感。

地味ながら凛とした姿が侘びの精神に通じる。他の野の花と組み合わせると映える。
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藤袴ふじばかま

秋の七草の一つ。淡紫の小花が集まって咲き、乾燥すると桜餅のような香りを放つ。

香りを持つ珍しい秋の茶花。香合の代わりとしても楽しめるという趣向もある。
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紅葉もみじ

茶花としての紅葉は花ではなく色づいた葉を愛でる。晩秋の茶室に燃えるような彩りをもたらす。

赤や橙に染まった枝を花入れに生け、季節の移ろいを表現する。枝ぶりが重要。
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すすき

秋の七草の一つ。月見の茶事には欠かせない花材。銀色に輝く穂が秋の風情を醸す。

中秋の名月の茶事では主役となる。穂の出始めや穂開きなど時期で表情が変わる。
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鶏頭けいとう

炎のような深紅の花が印象的。茶室に力強い秋の色彩を添える個性的な茶花。

一輪で存在感があり、簡素な竹の花入れや信楽焼の花入れとの対比が美しい。
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山吹やまぶき

鮮やかな黄橙色の花が春の茶室を明るくする。八重咲きは種を持たないことでも有名。

「七重八重 花は咲けども山吹の 実のひとつだになきぞ悲しき」の故事で知られる花。
🪷
花菖蒲はなしょうぶ

初夏の雨の中に凛と咲く大輪の花。江戸時代から品種改良が進み多彩な花色を持つ。

大ぶりな花ゆえ一輪で十分。青磁や染付の花入れとの相性がよく格調ある取り合わせになる。
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石榴ざくろ

初夏に朱橙色の花を咲かせる。実もまた茶花として秋に用いられる珍しい植物。

花と実の両方が茶花に使われる。鮮やかな朱色の花は夏の茶室に強い彩りをもたらす。